ラヴリィ

田口賢司

一九九四年に新潮社から刊行された田口賢司の長編小説。真夏の太陽の下、光の彼方へ駆け抜けていく人物たちを描いたロード・ノヴェルで、筋の起伏よりも疾走する文体の速度で読ませる。デヴィッド・リンチ『ワイルド・アット・ハート』から闇という闇を拭い去ったような、白痴的なまでに明るい光の世界が舞台になる。九〇年代の日本文学のなかで、物語ではなく文体で時代の空気を刻んだ作品として読み継がれてきた。

ジャンル: 小説・文学

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